Oedo Line (E)
平常運転
現在、大江戸線に遅延や運転見合わせの情報は出ていません。
公共交通オープンデータ(ODPT)をもとに1分ごとに取得しています。実際の状況とは数分程度のずれが生じる場合があります。 ご乗車の際は駅の案内や公式アプリでご確認ください。
大江戸線は列車位置情報が公開されている数少ない路線のひとつです。 24時間のライブ配信では、いま走っている列車が路線図のどこにいるかをリアルタイムで描画しています。 遅れが出ているとき、列車がどのあたりで詰まっているかを目で確かめられます。
再生ボタンを押すと配信が始まります。通信量を抑えるため自動再生はしていません。
輸送人員は東京都統計年鑑(2024年度)、混雑率は国土交通省の公表資料(2024年度)、路線別収支と駅の深さは東京都交通局の公表資料による。輸送人員の順位は東京メトロ・都営地下鉄の13路線内での比較。
大江戸線は、都庁前駅を起点に環状部をぐるりと一周し、そのまま光が丘方面へ抜ける「6の字」型の線形を持ちます。地図の上では環状線に見えますが、山手線のように同じ経路を回り続ける環状運転はしていません。列車は都庁前駅から環状部に入り、一周して再び都庁前に戻ったあと、放射部を通って光が丘へ向かいます。そのため都庁前駅は1回の運行で2度通ることになり、行先の案内も他の路線とは異なる考え方で設計されています。
環状部は新宿・六本木・大門・門前仲町・上野御徒町・飯田橋など、既存の地下鉄が手薄だった地点を数珠つなぎに結んでいます。単独では目的地になりにくい駅も多い一方、乗り換えできる路線の数は都内でも屈指で、放射状に伸びる既存路線どうしを横に結ぶ役割を担っています。
では、なぜ山手線のような環状運転にしなかったのでしょうか。輪を閉じるには、新宿駅と新宿西口駅を結ぶ線路を新たに造り、どちらかの駅を2面化する必要がありました。しかしこの一帯は道路の幅が狭くビルが密集しており、工事は難航が避けられません。加えて、新宿駅の前後で環状方向に移動する人はそれほど多くないと見込まれました。費用と効果を突き合わせた結果、輪を閉じずに都庁前で折り返す「6の字」が選ばれています。
大江戸線は都心の地下鉄としては建設時期が遅く、浅い地下空間はすでに先行する路線や共同溝、地下街に占められていました。そのため既存の構造物の下をくぐる必要があり、必然的に深い位置を通ることになります。六本木駅の1番線ホームは地下42.3mにあり、これは地下鉄の駅として日本で最も深い場所です。東中野38.8m、新宿36.6m、中井35.1mと続き、都営地下鉄の深い駅の上位10のうち8つを大江戸線が占めています。
深く掘るほど工事費は膨らみます。当初この路線は、新宿線と同じ20m級の車両を10両つなぐ規格で計画されていました。しかしオイルショック後の財政悪化で計画はいったん凍結され、1982年の見直しで16.5m級の小型車両8両編成へと改められます。車両を小さくすればトンネルも小さくでき、掘る量そのものを減らせるからです。
そのうえで採用されたのが鉄輪式リニアモーター方式でした。大阪の長堀鶴見緑地線に次いで、日本で2番目の鉄輪式リニアによるミニ地下鉄です。車両の床下に取り付けたリニアモーターと、線路の中央に敷いたリアクションプレートとの間に働く力で走るため、車輪を回すための大きなモーターや歯車を必要としません。その分だけ車両の背を低くでき、トンネルの断面も小さくできます。急な勾配や小さな曲線にも強く、既存の構造物を避けながら縫うように進むこの路線の条件によく合った選択でした。
大江戸線の営業キロは40.7kmで、東京メトロ・都営地下鉄13路線のなかで最長です。それどころか、単一の地下鉄路線としては日本で最も長い路線でもあります。駅の数も38で、これも日本の地下鉄路線では最多です。全線が地下にあるため、連続した地下鉄トンネルとしても日本最長ということになります。
1日平均の輸送人員は約89万人で13路線中4位。多くの人を運んでいる路線です。ところが1kmあたりに直すと20,398人となり、順位は12位まで下がります。これは利用が少ないという意味ではなく、長い距離にわたって広く薄く人を運んでいるということです。特定の区間に大量の流動が集中する路線ではなく、既存路線どうしの乗り換えを担いながら、沿線各地の需要を少しずつ拾っていく——「6の字」の線形が生む、この路線独特の輸送の姿がここに出ています。
もっとも、混まないという意味ではありません。2024年度に最も混雑する中井→東中野間の朝ピーク時の混雑率は155%で、小さな車体に人が詰め込まれています。広く薄く運ぶ路線でありながら、一点では相応に厳しい——それが実態です。
大江戸線は都営地下鉄4路線のなかで最も多くの人を運び、運賃収入も最も多い路線です。それにもかかわらず、路線別の収支は開業から長いあいだ赤字が続きました。2016年度にようやく開業後はじめての黒字に転じましたが、2024年度はふたたび約31億円の赤字となっています。同じ年度に浅草線が約153億円、三田線が約74億円、新宿線が約67億円の黒字であることと比べると、際立った違いです。
理由は建設費にあります。全線の建設費は最終的に約1兆3,574億円に達しました。当初計画の約8,490億円から1.5倍以上に膨らんだ額で、1kmあたりでは放射部が約286億円、環状部が約323億円。国家的な大規模事業に匹敵する水準です。深い場所に長い距離のトンネルを掘った費用は、減価償却費として毎年の費用に計上され続けます。2017年度の減価償却費は約222億円で、これに支払利息が加わります。走らせるほど稼げる路線でありながら、造ったときの重さが会計に残り続けている——大江戸線の収支は、地下深くを選んだ判断の代償を今も映しています。
大江戸線の車両には暖房装置が付いていますが、実際には使われていません。全区間が地下にあるうえ、トンネルも車体も小さいため熱がこもりやすく、暖房を入れる必要がないからです。逆に冷房は、都営地下鉄の他の路線より低い温度に設定されています。冬でも暖房が入らない鉄道というのは、全国的に見てもかなり珍しい存在です。
路線名にも経緯があります。全線開業を控えた1999年、名称が公募されました。最も多く集まったのは「都庁線」で、選考委員会が第一候補としたのは「東京環状線」でしたが、当時の都知事が難色を示し、最終的に江戸の雅名から採った「大江戸線」に決まっています。全線開業の日が2000年12月12日に選ばれたのも、この路線が「12号線」であることにちなんだものです。
なお、光が丘から大泉学園町方面への延伸は現在も検討が続いており、2025年10月には東京都が3駅を新設する計画案を公表しています。概算事業費は約1,600億円、1日あたり約6万人の利用増が見込まれるとされています。
都営地下鉄の4路線のうち、浅草線は京急線・京成線と、三田線は東急目黒線と、新宿線は京王線と相互直通運転を行っています。他社の車両が乗り入れ、都営の車両も他社線を走ります。
一方、大江戸線はどの路線とも直通運転をしていません。鉄輪式リニアモーターという駆動方式に加え、車両を小さくしてトンネルの断面を切り詰めたミニ地下鉄方式のため、他社の車両が入ることも、自走で他社線へ出ていくこともできないからです。
ただし完全に孤立しているわけではありません。軌間は浅草線と同じ標準軌なので、車両の検査などの際には汐留駅から浅草線へ通じる連絡線を使い、専用の電気機関車に牽引されて馬込の車両検修場まで運ばれます。営業運転中に車両が地上へ出ることが一度もない路線は、都営地下鉄では大江戸線だけです。自力では出られないが、引かれてなら出られる——という独特の関係にあります。この「営業運転としては閉じている」という性質が、次に見る運行データにはっきりとした形で現れます。
ここでの件数は「運行情報が発信された回数」であり、遅延そのものの件数や深刻度を表すものではありません。 事業者によって情報の出し方が異なるため、都営交通以外の路線とは単純に比較できません。 終電後の運行終了は除いています。
当サイトが100日間にわたって記録した範囲では、大江戸線について運行情報が発信されたのは13件、日数にして5日だけでした。全15路線のなかで最も少なく、 最も多い有楽町線(347件・94日)とは20倍以上の開きがあります。
ただし「乱れにくい路線」と単純に言い切ることはできません。注目すべきは内訳です。13件はすべてがダイヤ乱れ・一部見合わせ・運転見合わせという、 運行そのものが止まるか大きく崩れる事象でした。他の多くの路線では記録の大半を占める「一部列車遅延」—— 数分程度の軽微な遅れ——が、大江戸線では1件も記録されていません。
これは直通運転がないことと整合します。他社線とつながっている路線では、直通先で起きた小さな遅れが そのまま自線の運行情報として流れてきます。大江戸線にはその経路がないため、 自線内で人身事故や車両点検といった事象が起きたときにだけ、それも運転を止めるほどの規模になったときにだけ、記録に現れます。
理由の内訳も特徴的で、13件のうち8件が人身事故でした。 発生時刻は18時から22時に11件が集中しており、夕方以降に偏っています。 閉じた路線であることは、平常時の安定と、いざ止まったときの影響の大きさが表裏一体であることを示しています。
日付ごとの詳しい経過は、運行履歴アーカイブで確認できます。いつ発生していつ復旧したかが時系列で残っています。
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